2023年11月1日、12月1日からの楽天SPUの大幅な変更が発表されました(SPU改悪、楽天プレミアムカードの損益分岐点についての記事はこちら)。
軒並み改悪とも言える変更でしたが、唯一楽天モバイル関連についてはポイント倍率の改善が発表されています。
楽天はこの変更において、楽天モバイルの強力なアピール・テコ入れを明確にしたと言えるでしょう。
楽天のヘビーユーザーとしては、楽天プレミアムカードの失墜はかなり痛いものがありますが、この記事では今後力点を置かれる楽天モバイルのポイント優遇制度についてしっかり勉強してみたいと思います。
① 現在お使いの携帯会社から楽天モバイルへの移行を検討する際のメリット、デメリット
② 現在の携帯会社との契約はそのままに、2台目契約として楽天モバイルを追加した場合の損益分岐点(ズバリ、楽天市場の月利用料26950円のときです!)
について詳しく検証していきますので、最後までぜひご覧くださいね。
2023年12月の改訂では楽天モバイルのポイント優遇が際立つ
それではまず、2023年12月1日から施行のSPU変更箇所を、楽天モバイルの項目に絞ってみてみましょう。
ポイント倍率がかなり上がっていますね!
しかも、会員ランクの差がなくなったことはライトユーザーにとってはうれしいニュースと言えるでしょう。
ただ、獲得上限ポイントについてはやはりそのたの変更と同様、下がってしまっています。
ポイント倍率+4倍で上限2000ポイントということは、月に50000円の利用で上限となってしまいますね。
しかし、そこまでヘビーに利用していないユーザーにとってはあまり影響ないと思われます。
むしろ、楽天モバイルを契約することで、ずっとポイント効率は良くなる方も多いことでしょう。
楽天モバイルのメリット・デメリット:メインとしての使い心地は?
楽天モバイルのメリットとは
ではまず、楽天モバイルのメリットについてまとめてみました。
① Rakuten最強プランでパケットし放題で2980円(税込3278円)
しかもデータ使用量に応じて自動で料金が安くなる
② アプリ使用で国内通話料無料
③ 格安SIMより通信が安定している
④ 各種手数料が無料で実店舗もあり
⑤ 楽天市場での買い物のポイント倍率が常時+3倍になる
⑥ 楽天モバイルキャリア決済をするとさらにポイント倍率+2倍に
⑦ たまった楽天ポイントで携帯使用料を支払える
それぞれ解説していきますね。
①Rakuten最強プランでパケットし放題で2980円(税込3278円)
Rakutenモバイルは現在、Rakuten最強プランの1つしかプランがありません。
※データのみのRakuten最強プラン(データタイプ)は割愛します
料金プランは以下の通り。
使用量が少ないと、勝手に料金区分を下げてくれます。
20GBを超えるヘビーユーザーから、3GB以下のライトユーザーまで、みんながお得な料金に自動で設定してくれるのは本当にありがたいですね。しかもお安い!
この料金プランは、他社の格安SIMと比べてもお得といえます(価格comによる各社料金比較はこちら)。
楽天モバイルに乗り換えた際の料金シミュレーションのリンクを貼っておきますね(楽天モバイルリンクはこちら)。
② アプリRakuten Link使用により、国内通話がすべて無料になる。
使い方は、Rakuten Linkのアプリを使って相手の電話番号にかけるだけ。
しかも、今使っている番号そのままで、ほかの携帯電話会社ケータイ、固定電話を含む国内通話が無料でかけられます。これは助かりますね♡
ただし、通常の通話よりやや音声が劣るという声もあります。
私も実際に使用してみましたが、ちょっと声にざらつきを感じました。
話している内容が聞き取れない、ということは全くなかったのですが、どうしてもクリアに話さなければいけない場合には通常回線を使う必要があるでしょう。
その際、アプリ未使用時30秒22円の電話料金がかかるので注意が必要ですね。
③ 格安SIMより通信が安定している
楽天モバイルは、電波を借り受けてサービスを提供する格安SIM(MVNO)と違い、自社の基地局を利用しているため(MNO)、通信速度が安定しているという利点があります。
格安SIMなみの料金で、格安SIMにあらず、なのですね。
大手3社と比較しても、エリアの人口カバー率は遜色ないようです。
④ 各種手数料が無料で実店舗もあり
楽天モバイルは、契約に関わる手数料が無料です。
ちなみに、契約事務手数料は、docomoでは3,850円(税込)、auでは税込3,850円(税込)かかります。
これは素直にうれしいですね♪
実店舗があるのも安心な方も多いのではないでしょういか。
⑤ 楽天市場での買い物のポイント倍率が常時+3倍になる
楽天ユーザーにとって最大のメリットといえばこちら。
常時+3というのはこれまでの楽天プレミアムカード特典をも凌ぐポイントアップです。
ただし、上限が2000ポイントまでなので、月の利用が50000円までを限度としてアップするということですね。
もちろん、50000円を超えても、楽天市場利用分の+1倍と楽天カード通常分の+1倍は上限なくつきますので、50000円を超えたら全くポイントがつかないということではありませんよ。
⑥ 楽天モバイルキャリア決済をするとさらにポイント倍率+2倍に
こちらも大きなポイントアップと言えます。
獲得ポイントの上限は1000ポイントなので、月利用50000円までは恩恵を預かれることになります。
こちらも⑤同様、50000円を超える利用でも楽天市場利用分の+1倍、楽天カード利用分の+1倍は限度なくつきますよ。
ちなみに、キャリア決済とは各通信キャリアの電話料金と一緒にネットショッピングなどの商品購入代金を合算して支払えるサービスのことで、楽天モバイルのページによると、
楽天モバイルキャリア決済とは
Google Playストアでダウンロードしたゲームアプリ内での課金や、LINEコイン、YouTube Premium、電子マガジン、Google Oneなどの料金支払いを楽天モバイルのお支払いと同じ方法で決済できるサービスです。
楽天回線対応のAndroid製品の場合、「Rakuten最強プラン」ご契約者様はGoogle Play ストアの設定だけでご利用になれます。
本サービスは、楽天モバイルのお支払い方法としてクレジットカードまたはデビットカードを設定済みの方のみ対象です。
つまり、GooglePlayストアでのアプリ購入やアプリの課金代金を、楽天モバイルの電話料金と一緒に支払うことができるサービスですね。
ただし、利用できるのがGooglePlayストアのみですから、iPhoneではキャリア決済ができません。Androidスマホのみの対応となってしまいます。
また、コンビニ決済もできませんが、スマホ決済できる楽天payで支払いすることで、ポイント2重取りもできるのでおすすめです(後述します)。
⑦ たまった楽天ポイントで携帯使用料を支払える
さらにうれしいことに、たまった楽天ポイントは1ポイント=1円として携帯使用料に利用できます。
期間限定ポイント→通常ポイント→楽天キャッシュの順に利用され、利用するポイント数を設定しておけば、毎月自動的に充当されて便利です。
特に期間限定ポイントは、何も使う予定がない時でも期限がきたら消失してしまいますので、固定費に回せるのは大きいですよね!
楽天モバイルのデメリットとは
では、楽天モバイルのデメリットはどんなところにあるのでしょうか。
下にまとめてみましたよ。
① 通信速度の満足度にばらつきがある
② 楽天キャリアモバイル決済はコンビニ支払いやアップルストアの支払いに対応していない
③ 通話はRakuten Linkを使う必要がある
④ 楽天モバイルの経営状態が不安
① 通信速度の満足度にばらつきがある
まず下図のみんなのネット通信発表の、各種大手通信会社の通信速度レポートをご覧ください。
楽天モバイルは、数字上は大手3社に通信速度やエリアカバー率で遜色ないように思われますね。
しかし実際には、利用者によって満足度に差があるようです。
実際、私もみじが使用している場所(自宅・職場)では問題なく使えていますが、人によってはあまり通信速度が速くないと感じる方もいるようですね。
こればかりは、実際にご自分の生活エリアで使用してみないことにはわかりません。
しかし、うれしいことに楽天モバイルでは、現在ポイント還元で実質無料で1ヶ月試せるキャンペーンを行っていますよ!
乗り換える前に実際に試してみて、通信状況を確かめてみてから考えてもいいかもしれません。
また、通信状況を試すだけならデータタイプでいいので、面倒な手続きもごく簡単に済みます。
そして、もし気に入らなくても、解約の手数料も無料で、契約期間の縛りもなし!
率直に言って、かなり至れり尽せりだと思いました。
また、現在楽天モバイルは、Rakuten最強プランプロジェクトと銘打って、全国に基地局をどんどん増設しているようですので、今後もつながりやすさはさらに改善していくのではないでしょうか。
② 楽天キャリアモバイル決済はコンビニ支払いやアップルストアの支払いに対応していない
①をクリアしたとして、もう一つネックになるのはこちらかなと思います。
楽天キャリアモバイル決済が利用できるのはGooglePlayストアのみですから、iPhoneではキャリア決済ができません。Androidスマホのみの対応となってしまいます。
また、docomoやauなど大手のキャリアと異なり、コンビニ決済もできませんので、普段キャリア決済を使い慣れている方には不都合があるかと思います。
対処法としては、Appストアの支払いには
❶ 楽天市場でAppleギフトカードを購入する
❷ 楽天カードなどクレジットカードに紐付けする
で解決できます。
楽天ポイントも貯まって却ってお得かもしれません。
また、コンビニ支払いでは楽天PAYを楽天カードに紐づけて使用すれば、買い物時もスマホで手軽にバーコード決済できる上、楽天ポイントの二重取りも(カード使用+1倍、楽天RAYチャージ+0.5倍)できるのでこちらも却ってお得と言えます。
キャリア決済については、これらの方法で解決できそうですね。
③ 通話はRakuten Linkを使う必要がある
こちらはデメリットと言えるかどうかわかりませんが、ライン通話を慣れている方なら問題なく使えるのではないでしょうか。
アプリボタンを押すだけなので、使用は全く難しくありませんよ。
ただ、ライン通話と比べてみると、Rakuten Linkはタイムラグがない代わりに音質がやや落ちる、と感じました。
音声が荒くなり、少し声にざらつきが出ますが、会話には支障ないレベルです。
しかし、他の携帯会社にかけても、固定電話にかけてもすべての通話が無料というのは大きいと思いますので、メリットでもありデメリットでもある、と言えるかもしれませんね。
④ 楽天モバイルの経営状態が不安
こちらについてはなんとも言えません。経営の悪化については以前から囁かれていますが、最悪撤退してしまう、なんてことになったら大変ですよね。
ただ、実際に2017年にぷららモバイルLTEという格安SIMが倒産した際は、以後のサービスはdocomo系列のOCNモバイルONEにお得な条件で移行できるような措置がとられたという事例もあったそうです(ぷららのホームページはこちら)。
Rakutenモバイルの方がはるかに規模も大きく独自の回線も持っており、危険性はずっと少ないのではないでしょうか。
万が一のことがあっても、救済措置はとられるものと思われます。
こちらについては現在のところは気にせずに利用して、楽天経済圏の恩恵を受けた方が良いのではないかなと思います。
楽天モバイルをおすすめできる人、できない人
以上、メリット・デメリットについて述べてみました。
デメリットであげた、通信状況さえクリアできれば、かなり多くの人がメリットを実感できるのではないでしょうか。
特におすすめできるのは、楽天市場を利用している方。
楽天カードと並んで利用する価値が大いにあるのではないかと思われます。
さらにAndroid端末をお使いで月に2000円以上キャリア決済されている方なら、楽天モバイルキャリア決済でを利用することで当月の楽天市場でのポイント倍率が+2倍になるのでおすすめです。
とはいえ、すぐすぐ今お持ちの携帯を乗り換えるのは腰が引けるという方もいらっしゃるかもしれません。
そんな方に、次章では今お持ちの携帯に追加して、楽天モバイルの2台目持ちはペイできるのか、検証してみますね!
楽天モバイルの2台目持ちはありか。損益分岐点は月の楽天市場利用が26950円!
2台目持ちにかかる費用
2台目の携帯として契約する場合、前述の通り、契約手数料は0円です。
携帯利用料は、ほぼ使用しないすると最低料金の月額980円(税込1078円)。
一緒に端末も購入するとすれば、現在楽天モバイルで購入できるAndroidで最も月額支払いが少ないのはこちら。
48ヶ月払いで月々の支払いは437円となります。さらにキャンペーンで12000ポイント還元されますので、実質無料ですね!
よって、2台目持ちにかかる費用としては、税込で月額1078円となります。
2台目持ちで得られるポイント数:ズバリ、損益分岐点は月利用26950円!
ではさっそく、楽天モバイルを契約+キャリア決済を申し込んだことで得られるポイントをみてみましょう。
下の表は、楽天市場での利用金額とモバイル契約に伴い得られるポイントを表しています。
楽天市場利用金額 | 20000 | 26950 | 50000 | 100000 |
楽天モバイル最強プラン分(+4倍) | 800 | 1078 | 2000 | 2000 |
これを見ると、楽天モバイル2台目にかかる費用の月額1078円とトントンになるのは、月利用料26950円のときとわかりますね。
ちなみに、Android持ちでGoogle Playで月に2000円以上キャリア決済を行える方は、楽天キャリア決済特典+2倍がつきますので、さらにお安くなります。
楽天市場利用金額 | 20000 | 17967 | 50000 | 100000 |
楽天モバイル最強プラン分(+4倍) | 800 | 719 | 2000 | 2000 |
キャリア決済分(+2倍) | 400 | 359 | 1000 | 1000 |
合計 | 1000 | 1078 | 2500 | 3000 |
月利用17967円で2台目使用がペイできますね。
ついでに、楽天モバイル最強プランを申し込み、楽天カードで5と0がつく日に買い物をした場合の月々のポイント合計を出してみました。
楽天市場利用金額 | 20000 | 26950 | 50000 | 100000 |
楽天モバイル最強プラン分(+4倍) | 800 | 1078 | 2000 | 2000 |
楽天市場利用(+1倍) | 200 | 269 | 500 | 1000 |
楽天カード通常(+1倍) | 200 | 269 | 500 | 1000 |
楽天カード特典(+1倍) | 200 | 269 | 500 | 1000 |
5と0がつく日(+1倍) | 200 | 269 | 500 | 1000 |
合計 | 1600 | 2154 | 4000 | 6000 |
月5000円までは+8倍、これにキャリア決済が加われば+10倍という、月に6回はがお買い物マラソンのような倍率がつくことになりますね!
実際にお買い物マラソンと組み合わせれば、相当なポイントがもらえることになります。
ただ、毎月26950円を楽天市場で使うというのは、万人向けではないかもしれません。
もみじ家では、すべてのふるさと納税、ネットショッピングを楽天に集中させているので2台目持ちでもペイできていますが、そこまで楽天は利用していない、というライトユーザーにとっては2台目持ちはすすめられないでしょう。
それぞれの利用状況に応じて判断していただくといいと思います。
その際、判断の目安に26950円という数字を参考にしていただけると幸いです。
まとめ
以上、楽天モバイルへの乗り換えのメリット・デメリット、2台目持ちの損益分岐点について検証しました。
私もみじとしましては、今回の楽天SPUの変更によって、楽天モバイルの優遇が破格となっている今、通信環境の不都合さえなければ乗り換えが1番お得なのではないかと思います。
まずは実質無料でお試しができますので、一度試してみられると良いのではないでしょうか。
そこさえクリアできたら、楽天経済圏で受けられるメリットはかなり大きいと思われます。
また、月の利用料の多いヘビーユーザーの方なら2台目持ちも十分検討する意義があると思いますよ。
以上、みなさんのご検討の参考になれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました♡
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